【Excel】散布図グラフでデータ一覧資料をつくってみた

 

はじめまして、うさじん(@Rabi_Jin)です。
データの計測や分析を専門としており、CAEやプログラミングを使ったエンジニアリングを勉強しています。
その中で、「これは覚えておいたほうが良いな」なことや「新しいことを覚えた」ことなど、
今後のTIPとなるような技術を記録するため、ブログを書くことにしました。
記事を見てくれた方にもシェアできるように頑張ります。よろしくお願いします。

第1回の記事は、計測データを視覚化する方法についてです。
データの中身を見たいとき、グラフを使って視覚化することが多いのですが、
グラフを作るのって難しいですよね。
私は今まで様々なデータをグラフ化して、内容を確認し、分析してきました。
最近はPythonやらBIツールやら、いろんな方法があるみたいです。

その中で一番触れることが多い、Microsoft Officeの【Excel】で
CSVデータの散布図グラフを使ったグラフ化でデータグラフの一覧資料を作る方法をご紹介したいと思います。

> PythonやBIツール等の難しいソフトはちょっと…。
> データを【Excel】で表示したい…。
> 【Excel】で棒グラフを使ったことはあるけどあるけど散布図グラフはわからない…。

といった悩みをあなたはもっているひとは是非、本記事を読んでみてください。

この記事では、【Excel】の散布図グラフ化してする方法を次の5ステップ:

 1.データの状態を確認する。
 2.新規【Excel】ファイルにデータシートとグラフシートを作る。
 3.データシートにデータ、グラフシートに散布図グラフを挿入する。
 4.グラフシートのグラフの形を整え、見やすい資料にする。
 5.最終的に、自分だけのデータ一覧資料が完成する。

で解説します。
上記の方法で、【Excel】で散布図グラフを使ってデータの視覚化の方法がわかります。

散布図グラフを使ったデータのデータグラフの一覧資料の作成ができるようになれば、
より詳細な分析ができるようになり、かつデータの資料の内容の品質が向上します。

 

 
うさじん
データのグラフ化により見やすい資料を作ることが大事です。
本記事は「Window10 Microsoft Office 365 Excel」が対象です。
 

データの状態を確認する

グラフを描画するには、データが必要です。
今回はここにサンプルとしてデータを作成しました。

 

図A データ例 [Excel形式 正弦波 0.25Hz 振幅1]   A列 時刻データ   B列 数値データ

数値データと呼ばれるものは、CSV(Comma Separated Values)やテキスト(タブ区切り)の状態で保存されていることが多く、中身もシンプルなことが多いです。
計測したソフト及び取得した計測機器独自のフォーマットになっている場合もあるため、データがどのような状態で保存されているか確認することが大事です。

ちなみに本サンプルデータはCSVデータです。
Excelで保存していますが、テキストアプリで確認すると以下の画像のようになっています。

 

図B データ例 [テキスト形式 正弦波 0.25Hz 振幅1]

今回はExcelで取り扱うため、図Aのデータファイルを使用します。
グラフ化するデータは数値データであれば何でも良いです。
逆に散布図グラフは数値データでなければグラフ化できないため、注意して下さい。

 POINT
   ・散布図グラフは数値データをグラフ化したもの
   ・散布図グラフを作る場合は、A列2行目以降ととB列2行目以降は文字データがないこと

新規【Excel】ファイルにデータシートとグラフシートを作る

Excelアプリを立ち上げ、新規のファイル(空白のブックを選択)を作成します。

図C Excelアプリの立ち上げ

立ち上げた新規Excelファイルについて、シートを増やし、データシートとグラフシートに名前を変更します。

図D 新規Excelファイルのシート操作

データシートにデータ、散布図グラフを挿入する

図Aに示したサンプルデータをデータシートに挿入します。
セルA1を選択 → ctrl+Aのキー → ctrl+Cのキー
この操作でサンプルデータがコピー状態(点線枠状態)になります。

図E サンプルデータのコピー状態

データシートにコピー状態のサンプルデータを貼り付けます。
データシートを選択 → セルA1を選択 → ctrl+Vのキー
この操作でサンプルデータがデータシートのA1以降に貼り付けられます。

図F サンプルデータの貼り付け

散布図グラフを作成します。
セルA1を選択 → ctrl+Aのキー → 挿入タブ → グラフツールの散布図 → マーカーなし/線ありの散布図(直線)
この操作でデータ列の横に散布図が挿入されます。

図G 散布図グラフの挿入

データシートに散布図グラフが作成されました。
しかし、このままでは見やすいグラフとは言えないためグラフを整える必要があります。

グラフの形を整えグラフシートに移動後、見やすい資料にする

作成した散布図グラフを選択して見やすい形に整えました。

図H グラフを整える

実施したのは、以下の4つです。

  • 1行に空白行を挿入し、セルB1にグラフ名称を設定する。名称は「正弦波01 0.25Hz」に設定する
  • グラフタイトルをセルB1に指定する
  • 軸項目を追加し、縦軸の項目をセルA2、横軸の項目をセルB2に指定する

整えた散布図グラフを切り取り→貼り付け操作でグラフシートに移動します。
グラフシートを作成した理由は、このシートを印刷する資料ページにするためです。
よって貼り付けた散布図グラフを資料にするため、もう少し整える作業が必要です。

図I 散布図グラフの移動

最終的に、自分だけのデータ出力資料が完成する

資料として整えたグラフシートは以下となります。

図J-1 レイアウトの調整
図J-2 レイアウトの調整
図J-3 レイアウトの調整

実施したのは、以下の4つです。

  • ページレイアウトで余白を「狭い」に変更、水平位置を中心に設定
  • グラフ、タイトル文字、及び軸項目の文字のサイズを見やすい大きさに変更
  • 資料タイトルの設定

以上がグラフデータを視覚化する手順です。
資料としての形にするメリットとして、データ出力のフォーマットとして取り扱うことができます。
データの形式が同じで、数値内容が異なるデータはデータシートの数値場所を入れ替えるだけで
グラフシートが再利用できるからです。

データをグラフ出力する作業を何度も行う場合、
定型化していたほうが、比較が簡単で作業時間が効率化できます。
また、データが仮に増えた場合も、以下のようにデータ列を増やすことで、対応が可能です。

図K-1 4グラフの出力
図K-2 4グラフの出力

また、アレンジとしてデータシートに最大値、最小値、RMS等の分析値を付加情報として挿入することで
グラフシートの内容がより充実します。

図L-1 付加情報の追記
図L-2 付加情報の追記

【Excel】の散布図グラフでデータグラフの一覧資料を作成する方法

  まとめ
   ・データの内容が、数値データであることを確認する
   ・新規のExcelファイルに「データシート」と「グラフシート」を作成する
   ・データシートにデータを、グラフシートにグラフを挿入する
   ・グラフを整え、データ出力資料としてフォーマット化する
   ・各種分析値を付加情報として挿入することで内容がより充実することになる
 
【Excel】を使ったデータ表示方法は他にもいろいろなやり方がありますが、
データ分析における基本的な作業を記事にしました。
今後もこのようなテクニック等を記事にできたらと思います。